2012年12月31日月曜日

2012年ありがとうございました

こんにちわ。

晦日も12回目、大晦日です。

2012年は日本にとって激動の年でした。
隠居窯にとってもちょっと慌しい年でした。

1年を振り返ると…
蔵祭りに、ななマルシェに、シタールコンサートに、公民館講座に、そして隠居窯に、たくさんのステキな人たちとの出会いがあって嬉しかったですし楽しかったと思うと同時に、昔から変わらずお付き合いしてくれる知人や今は会えずとも出会った人たちのおかげで今の自分があるかと思うと、本当に「ありがとう」です。
両親をはじめ、みんなに助けてもらっているなぁと心から感謝です。

まぁ良い事尽くめの一年でもなく…人生山あれば谷もありますw
実は何気に人生相談的な話を持ちかけられることが多いのです。
親身に一緒になって考えても自分が考えてるほど理解してもらえなかったり、自分の思いを人に伝える事の難しさを改めて痛感した年でもありました。
人を助ける側になるにはまだまだ未熟者のようです…。

来年は…

釉薬を一種類は増やしたいですね。黒か白か。
あんまり種類が多くなってくると管理が大変ですし釉薬原料の採算が取れなくなると困るだけなので、その辺りのバランスが難しいけれど…。

それと、去年作った釉薬が良い感じなので、これを活かしたデザインを考えたいですね。
シンプルで良いので飽きの来ない感じの長く作っていきたくなるような…。
なかなか美術館に行けるような状態じゃないという事もあって近頃感性が乏しくなってると思うけれども、一つぐらいなら…ん~っ…ひとまず目標ということでw

あとは…中古の灯油窯か…
これはいつになる事やら…ご縁しだいかもですね。
と、その前に、電気窯の電熱線の張り替えもそろそろのような気がします。
専門業者に頼むか、勉強して自分でやるか…これも悩みどころ…。

まだまだやりたい事はいっぱいです。

ちっぽけな隠居窯を見つけて陶芸体験に来てくれた皆さん、私の人生に関わってくれた皆さん、2012年お世話になりました!
来年も隠居窯をよろしくお願いします。

2012年12月22日土曜日

第5回 物語になる陶芸教室

こんにちわ^^

寄居町中央公民館講座「物語になる陶芸教室」第5回が開催されました。
今回が最終回と言う事もあって、焼き上がり後の仕上げ作業だけで、もうほとんどやる事は無いのです。

焼きあがった作品を見渡してやっぱり気になったのは、焼きが甘かったこと…。
生徒さんは初めてなので違いが解かりにくかった人も多かったみたいですが、特に窯の最下段の作品が顕著な感じで申し訳ないなぁという気持ちになりました。
もう30分、1時間ぐらいねらしておけばもっと違った感じになっていたでしょう。
22時に終わる為に、500℃~1000℃ぐらいをもう少し短い時間で焼いてねらす時間を確保しないとダメでしたね…。
次に窯焼きする機会があればこの経験を活かしたいですね。

そうそう、透明釉が青みがかった感じになっていました。
瑠璃釉の影響を受けているんだと思われます。
織部釉の隣に置いた作品も影響を受ける事があるんですが、今回これはあまり感じませんでしたね。
あと気になったのはガス窯のためか、途中還元状態になったためか、織部釉だけが妙にくすんでしまった事です。
原因を特定したいですが、1度だけの窯焼きでは情報不足で何とも言えませんね…。


結構たくさんあるように見えますが、一窯分としてはまだまだ足りなかったです。
でも生徒さんが大急ぎでこれだけの数を作ってくれたので、本当に助かりました。

陶器の扱いについて簡単な講義をしました。
窯から出しただけで終わりじゃないですよと、焼きあがった器に最後の仕上げ作業をしました。

作業も早々に終わらせ、自作の器でお茶会を^^

手作りケーキに手作りスイートポテト、ドリップコーヒー。
他にも洋菓子に手作りパンに手作りこんにゃくの煮物にみかんに。

豪華過ぎて恐縮、恐縮…という感じでした。
ご協力頂いた生徒のみなさん、本当にありがとうございました。
どれも本当に美味しいのですが、土練りから作った自分の陶器に盛るといつも以上にイイ感じ。

お茶会では陶芸以外の雑談でも盛り上がり本当に楽しい時間でした。
(重い話や真面目な話もありましたが、個人的にはそういう方が好きだったりしますw)
あとは今後の事ですね。
陶芸サークルをどう運営していくか。
私自身、隠居窯を作る時にもいろいろと大変でしたので、サークルという組織作りも同じでしょうね。

道具を一通り揃えること、窯焼きのこと、経費の管理などを考えるといつまでも悩みそうになりますが、ひとまずは風布の分校を見学しないと何とも言えないかな…。

私としても陶芸仲間が増えるのはとても嬉しい事ですし、出来る限りは協力していきたいと思っています。
陶芸は楽しいものでなくてはね!

--

今回、お世話になった中央公民館スタッフの皆様、特に神田さん、坂本さん、本当にお世話になりました。
大幸セラミックの南谷さんには特別に中古とは思えないようなキレイな棚板、支柱を講座のスケジュールに合わせて用意して頂きました。心から感謝を申し上げます。
そして生徒の皆さん、初めての公民館講座で至らないところも多々ありましたが、最後までお付き合い下さり本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。そして、お疲れ様でした^^

2012年12月20日木曜日

坂本龍一さんのTrio Tour

こんばんわ。

書かなきゃいけない記事もあるけれど、もう明日の事なのでちょっと陶芸とは関係のない話を…。

坂本龍一さんのコンサートツアーの最終日が明日(12月21日)なんです。

このコンサートツアー「坂本龍一 Trio Tour Japan & Korea」は、
坂本龍一(ピアノ)
ジャケス・モレレンバウム(チェロ)
ジュディ・ カン(ヴァイオリン)
というトリオによるコンサート・ツアーです。

全10回で今で9回まで終わってるわけですが何度か見逃したりして、その度に後悔してますw
この3人の演奏は本当に素晴らしいんです。
坂本龍一さんが作曲された来年のNHK大河ドラマ「八重の桜」のテーマ曲も一足先に演奏してくれています。

美しい音楽を聴くということは人生を豊かにします。
無料でネット視聴できますので皆さんにお知らせしたかったのです。
こうやって現地に居なくともリアルタイムで演奏を聴けるというのは現代ならではでしょう。
坂本龍一さんと同じ時代に生きて彼の素晴らしい曲を聴けることを光栄に思います。

無料と言いましたが実際には「おひねり」ライブになってます。
おひねりをするしないは自由になってます。
まずは聴いて見てください。

12月21日(金)20:00~ 山口情報芸術センター・スタジオA

Ustream「坂本龍一トリオツアー2012」
http://www.ustream.tv/channel/skmts

2012年12月12日水曜日

物語になる陶芸教室の本焼き

こんにちわ^^

寄居町の中央公民館での陶芸講座「物語になる陶芸教室」の本焼きの日です。
公共施設の公民館で焼くということなのか、なるべく公民館の開館時間でのみの焼成にしないといけないのです。
夜の22時までに終わらせる事を考えて、朝6時に公民館へ…。


とにかく先に窯に火を入れたくて、荷物の搬入などは後回し。
素焼きのときは手間取りましたが、今回はすんなり…^^


朝焼けがキレイだったのでパチリ。
山に囲まれた隠居窯では、朝焼けも夕焼けも見れないですから久々の最高の天気に感謝。
窯に清水を奉げ、窯の神様と天照大神に窯焼きの無事をお願いしました。

窯の稼動状況を確認すると久々の窯焼きだったので、湿気抜きにしっかり時間を取りたいと思ってました。
窯焼きで作品の良し悪しが全て決まってしまうと言っても過言ではないので、責任重大ですし、緊張しますし、でも一応陶芸教室の先生として失敗したくないしで、いろいろ思いが頭の中を駆け巡りますねw

窯焼きって結構暇を持て余すんですよ…。
公民館の方に相談したら、PC講座の為のネットの使えるノートパソコンを借りることができました。
これで今日一日の長い戦いの暇つぶしになりますw
ネットラジオでジャズを流しながら、デスクワークの仕事をしたり、選挙の期日前投票が始まってますし、ツイッターやUstreamで情報収集などしてました。

途中5人の生徒さんが窯焼きに来てくれました^^
と言ってもやる事ってあまり無いので、窯の説明などして後は雑談ですけどねw
差し入れもいろいろとたくさん頂いて非常に助かりました^^

生徒さんに”この先も陶芸を続けていきたい”とのありがたい言葉を頂きました。
素直に嬉しいと思うと同時に、どう続けていくのか非常に悩みますね。
サークルを作るか、隠居窯に来てもらうか、どちらも一長一短があるので簡単には答えが出ませんね…。


早い時間に来た生徒さんは見れなかったのですが、これが1100℃以上の窯の中の様子です。
ハッキリと写せなかったのですが、作品が赤く光り輝いているのが見れます。


今回はゼーゲルコーンではなく、テストピースを入れました。
このガス窯は取り出し口が小さいのでテストピースではなくゼーゲルコーンのほうが良いみたいですけどね…。

1180℃になったので、そのテストピースを取り出してみました。
今まで隠居窯では1250℃を設定して焼いていたので、今回も1250℃を目指していたのですが、1180℃で取り出したテストピースを見るとしっかり釉薬が融けていました。
隠居窯の窯は電気窯ですので、途中で取り出すことは出来ないんですね。
なので今回のテストピースを見て、自分で調合した釉薬の融点の低さにちょっとビックリしました。

釉薬が流れ過ぎて棚板とくっついてしまうのが一番の心配の種でしたので「もう釉薬が融けているなら…」と1250℃は目指さず1200℃で終了する事にしました。

窯出しのこと。
本当なら第5回が開催される18日に生徒さん皆がいるところで窯出ししたら良かったかも…と思いましたが、他のサークルの方々が窯を利用するかもしれませんので、一日の冷却日を置いて明後日の窯出しです。
窯出しする時は本当にドキドキしますね…^^;
良く焼けてるか、焼けてないか…窯の扉を開けるのが怖くもありますねw
午前9時から窯出しします。貴重な体験ですので、来れる方は是非来てくださいね。

また最終回の第5回は、仕上げ作業があるものの、ほぼやる事が無いので打ち上げと言うか、自分たちで作った器で楽しむお茶会だと思ってくださいw
それとY野さんがケーキを作ってきてくれるそうです^^
あと珈琲メーカーを持ってきてもらえるのでドリップしたての珈琲も楽しめそうです^^
楽しみだ~^^

2012年12月10日月曜日

第4回 物語になる陶芸教室

こんにちわ^^
日々寒くなってきました。

第4回は釉薬掛けの時間でした。

本来なら私の複数ある全ての作品の一連の作業を見学してもらうのが一番解かりやすかったと思うんですが、さすがにそんな時間もありません…。
そして釉薬は、きちんと講義をやろうと思ったら終わりが無い^^;

もう最低限の講義内容…それでも実態がうまく掴めて貰えるかが怪しいくらい…w
駆け足の説明でも1時間近くの釉薬に関する講義になりました…。
と同時に、実際に私の作品で絵付けと釉薬掛けの実演を見てもらって、心得としてもらいました…
時間が無くなりそうで心配だったので、1つだけでしたが…

すこし申し訳なかったのが、釉薬バケツを車で持ち込んだ振動の影響のためか、バケツの底に釉薬の原料が固まってしまっていたので、本来なら全部キレイに溶かすんですが、そんな時間も無かったですね…。
皆さん、初めてでしたが順調にこなしていってましたね。
特に作陶の時間に白化粧土掛けをしていた方は少し慣れていたんじゃないかな。

ただ人によっては、釉薬を触り過ぎてどんどん剥げていってる方がいましたので釉薬が薄くなっちゃったり、違う釉薬が手に付いているのを気にせずに透明釉の作品を触ったりした作品もあり…w
バケツの中にドボンと落としてしまっていた方もいましたが、後から見たらそれなりに釉薬が掛かっていたので安心しました。

どんな変な釉薬掛けになっていようとも、基本的にはそのままにしてあります。
隠居窯でもそうですが、私があれこれしてしまうと生徒さんの作品にならなくなってしまうからです。
ただし、底を拭き忘れていたり、拭きが甘かったりする作品は全部拭き直しました。
こればかりは無視できませんからね…

窯詰めの日。
生徒さんの作品を一箇所に集めて、作品の高さを合わせて並べて…
最初はいつも通りきちんと詰めていったんです。
でも作品がどんどん詰まっていくので、ヤバイぐらい空間が余りそう…と思ったので、少し余裕を持たせて、無理にきちんと詰めないようにしていったのです。
私の作品もいくつか持って行ったんですよ。
「たぶん余るだろうけど、足りないよりは良い」と思っていたのですが、それでも足りませんでした^^;


一旦は土鍋無しで窯詰めして「終わり~」と思ったのですが、あまりにも空間が空き過ぎている気がして、少し長考…。
頭の中で作品の大きさを考慮して棚を組み直してどれぐらいまとまった空間を確保できるか計算していました。
何だかんだ遅い時間になってしまっていたので、妥協してしまうか迷いましたけどね…。
でも、やはり窯焼きでは少しでも多くの作品を詰めたいですからね…。

もう一度、何段か詰め直しをして、土鍋を釉薬掛けして入れました。
土鍋の周り空間、特に右側が大きく空いていて、これも非常に勿体無いのですが、もう入れれる作品が一つも無くなってしまったのですw
さすがに諦めて終了です^^;

次は、ついに本焼きです。

2012年12月8日土曜日

政治家のみなさんへ

想像してください。

今、これを読んでいる服装、身に着けている持ち物で

雪が降る季節に遠く離れた体育館に避難させられ、

毛布を1枚だけ渡され、

灯油が手に入らないのでストーブは限られた時間のみ、

水も止まり水洗トイレは使えず

お風呂はない、歯磨きもできない

食事といえばパンが一つとか、

時には1つのおにぎりを数人で分けたり

テレビもラジオも無く情報は遮断され

生き地獄の生活を数ヶ月続けざるをえない環境に身を置いたまま

故郷には数百年間は帰れないと知る…

数百年後に家に戻る子孫の人たち、

扉を開けた時、いったい何を思うのでしょう…

わずかな原発による電力が欲しいが為に

これほどまでの代償が必要なのでしょうか…

日本を見守りつづけた八百万の神々、

日本の安寧を祈りつづけてきた天皇家、

何も無い日本で命を繋いできた縄文時代の人々、

命を掛けてきた戦国時代の大名たち、

幕府を開き太平の世に導いた徳川家、

激動の幕末に命を燃やした人々、

人間が住めなくなった日本の領土を目の当たりにしたら

いったい何を思うのでしょう…

今、日本中の人々が地震が発生する度に原発の状況を心配している…

いったいいつまで続けるのでしょう…

過去に生きたご先祖様にも

未来に生きる子孫たちにも

誠意ある決断で行動して欲しいです…

あなたも…わたしも…

坂本龍一から政治家のみなさんへ
http://skmtsocial.tumblr.com/

このサイトに載せられている胸を打つ言葉の数々、
こんなにも素晴らしい人たちが
日本という世界的に見ても不思議いっぱいな国で
生まれ育まれた事を誇りに思いますし
”自分もその中の一人なんだ”と
今回、自分なりのメッセージを書いてみました。

日本は歴史を左右するターニングポイントを迎えています。
例え小さく無力に思える一票でも
成人を迎えた大人の意志を乗せて
日本の政治に投げ打って欲しいと思います。

奇しくも今日はジョン・レノンの命日です。
彼の言葉をひとつ…
”みんなが本当に平和を望めば、世界は平和になるんだ”

2012年12月3日月曜日

「いなか暮らしの本」に掲載されました

こんにちわ^^

12月になり一気に冷え込んできましたね…
庭に置いてあるバケツに氷が張るような毎日です…息が白い…^^;

さてさて
12月3日発売の月刊雑誌「いなか暮らしの本」2013年1月号(宝島社)に掲載されました。

隠居窯として初めての雑誌掲載です。
”田舎で陶芸を極める”と言う特集企画の”全国陶芸が学べるオススメスポット”の一つとして掲載されてます。
小さい記事ですが、隠居窯のようなこじんまりとした陶芸教室を取材してくれて本当に嬉しいです!
ちなみに指導風景の写真なんて無かったので、ステキなお客さんにステキに撮って頂いた写真を使わせてもらいました^^

掲載ページは85ページです。
(著作権の関係もあると思いますので、しばらくしたら掲載ページを載せたいと思います。)

掲載するにあたって
・初心者向け
・趣味からレベルアップしたい経験者向け
将来独立したい人向け
としてお願いしました。
正直「将来独立したい人向け」にチェックを入れても良かったのですが、今までの傾向を見ますとはっきり言ってお勧めできないので外しました。
とは言っても絶対受け入れたくないと言う事ではありません。
以前私が働いていた陶芸教室で教えた方の何人かは陶芸家になった人もいますし陶芸教室を開いた方もいますしね。
ただ隠居窯は陶芸コンサルティング業として構えてないのでその辺が難しいところですね。
ま、まずは珈琲でも飲みながらお話を聞かせてくださいw

今の日本で、季節の移ろいが美しい田舎で陶芸をすると言う事はとても大事な事に気付くと思います。
隠居窯の自由な雰囲気で陶芸をすることで、人生がより豊かな気持ちで過ごせるような価値観を見いだしてくれるよう、日々接しております。
隠居窯の陶芸体験は、他ではなかなか味わえない土練りから体験する陶芸体験です。
古民家なので少々寒いですが、是非遊びに来てください^^

2012年11月21日水曜日

物語になる陶芸教室の素焼き

こんにちわ。

今日は公民館講座「物語になる陶芸教室」の素焼きの窯焼きです。
実は今まさに窯を焼いている最中なんです。
時間を持て余してるので作品作りの合間にブログの文章を書いています。

昨日は生徒さんに集まっていただいて窯詰めをしてもらいました。
正直なところ、初心者の方に窯詰め、窯焼きまで指導するなんて公民館の陶芸講座の中で全国を見渡しても、この「物語になる陶芸教室」だけでしょうね^^;

やはり指導、作業に夢中で写真を撮るのをまたまた忘れてしました^^;
ってことで、火入れ直前の写真です。
見る人が見れば解ってしまうのですが、そうです、かなり勿体ない窯詰めです。
というのも講座の回数が少なかったために作品が足りなかったのです…
私の作った大物の作品も持ってきたのですが、それでも足りなかったですね…
このガス窯は予想以上に大きいですね…

慣れないガス窯の窯焼きです。
正直、不安なところもありますが、今日はまだ素焼きの窯焼きなので「どうにでもなるかなぁ」という感じで気楽に考えてますw

ガス窯は火入れがいつもあーだ、こーだと手間取るんですが、やっぱり今回も手間取りました^^;
ガス圧の調節、空気の調節、点けても消えたり…
ガス窯の悩ましいところは調節してもすぐに反映しないってところですかね。
しばらく様子見ないといけない、その時間を待てずついついもう一度調整してしまう…で、悪循環w
これにはまるとガス窯嫌いになる人多いかもしれませんね^^;

今はもう安定していて250℃になろうかというところです。
これから教科書通り1時間100℃程度の上昇に抑えて、夕方過ぎには終わる予定です。

しかし、この陶芸窯のための書類、しかも先人たちが書いてくれた手書きの手順書には400℃までは扉を少し開けておけという記載があって、今までそんな温度まで開けていたことがないので、少々疑問に思ってしまいました。
200℃前後で器に含まれている湿気が蒸発してしまうはずですし、窯に含まれている湿気抜きにも十分過ぎるぐらい時間を掛けてますし、なので400℃はちょっといき過ぎじゃないかなぁ…と思うのです。
もっとも電気窯ではないので電熱線を傷めることはないので200℃でも400℃でも変わらない気がするんですが、400℃だと扉付近の外気に近いところでは温度差が激しい気がしてちょっと怖いですよねw

さて、もう18時を過ぎましたがやっと700℃です。
今回は、生徒さんが初めての方が多かったということもあり厚めの作品もいくつかあるので、温度上昇を急がず無理をしないことにしました。
でも1時間90℃ぐらいのペースですので順調といえば順調ですね。

しかし、ガス圧をほとんど上げていないのでこれは低燃費焼成になってるのか、それとも時間ばかり過ぎていく燃費の悪い焼成になっているのか、今はまだいまいち判断つかないですねw
終了時に、どれぐらいのガスを使用したのか記録をつけなくちゃいけないので、それで判断ですかね…

公民館の方が時間が掛かり過ぎているという事で心配で見に来てくれましたw
でも陶芸の窯焼きってこういうものですよ~と言っておきました。
今、19時で750℃なのでもう1時間ぐらいって感じですね。
ねらしもしたいですしね。
でも気持ちガス圧のバルブをちょっと開けてみました。

で、無事に800℃になりました。
素焼きの焼く温度はあいまいでも大丈夫なので、もう終わっても平気なんですが念のため少しねらして終わりました。

時刻経過温度計
(℃)
ガス圧
(kg/cm2)
備考
9:300:00200.02バーナー2つ点火
10:000:30650.02
11:001:301450.02
11:302:001600.02
12:002:302000.02
12:303:002400.02
13:003:302800.02扉閉める
13:304:003000.02
14:004:303400.02バーナー残り2つ点火
14:305:003800.02
14:505:204000.02ドラフト上段中央開ける
15:105:404700.02
15:556:255100.02ドラフト上段左右開ける
16:206:505700.02
16:457:156000.02
17:157:456350.03
17:458:156800.03
18:008:306950.03
18:258:557200.03
18:389:087320.03
18:509:207430.03
19:039:337500.03
19:209:507640.03
19:259:557700.05ドラフト下段中央開ける
19:3510:058000.02ガス圧を下げる
19:4510:158080.02ダンパー半分閉め、ドラフト全開
20:0010:307860.02終了

焼成グラフ

なお、使用したガスは2.33m3でした。
全体的にやっぱり慎重に焼きすぎ?w
でも自分の作品ではないですから、全てにおいて慎重すぎるぐらいでちょうどいいですかね。

次は釉薬掛けです。

2012年11月12日月曜日

第3回 物語になる陶芸教室

こんにちわ^^
先日、寄居町中央公民館講座「物語になる陶芸教室」の3回目が無事に開催されました。
まぁ、今回も指導に集中し過ぎて写真撮るの忘れましたw

今回は最後の作陶時間です。
3回目という事もあって、皆さんそれなりに手馴れた手つきになってきましたね。

2週間後に焼く素焼きの窯には大量の作品が入ってしまうので、時間の余裕がある方には植木鉢を作ってもらうよう声を掛けました。
植木鉢ですから大きく作られた方が多かったですが、乾燥で割れないか、ちょっと心配です^^;
やはり公民館の工芸室は、どこまで行っても工芸室であって、隠居窯の工房のような陶芸向きの空間ではありませんからね…
これから工芸室のエアコンが冷房から暖房に切り替わり、毎日ガンガン稼動したらやっぱり乾燥割れが脳裏を過ぎりますね。
私が公民館に毎日のように通って作品の状態を調整すれば大丈夫でしょうが、それをやるにはさすがに厳しいので、その辺りは割り切ってもらうしかないですね…。
暖房エアコンが朝から晩まで稼動するというつもりで、ある程度はガードしてきましたが、どうなる事やら…^^;

公民館の陶芸窯は、窯があるだけで道具がほとんどない環境でしたので、公民館に掛けあって予算を取ってもらい、中古棚板とL支柱とサイコロを購入していただきました。
今まで公民館で活動されている陶芸サークル毎が棚板、支柱、サイコロを購入し、運営されているとの事でした。
これからは公民館の棚板、支柱、サイコロを利用するのでしょうから、みんなで大事に利用して欲しいと思いますね。
公民館の持ち物だと思うと扱いがぞんざいになりそうで心配ですし、必ずしも知識のある人ばかりが扱うわけじゃないと思うので、そうゆう方にはしっかり指導してもらって、棚板を悪くしない扱いを心掛けて欲しいなぁと思います。
と言っても、人間のする事ですから”絶対”はないので、棚板や支柱を汚す人もいるでしょうから、メンテナンスをどうするかですね…。
いくら中古が安いからとその都度購入するわけには行きませんからね…。
(今回もサイズの合う棚板は数が少なく、無事購入できた事自体奇跡に近いw)

もう1週間もすれば素焼きの窯焼きです。
言い訳を用意するわけじゃありませんが、癖の分からない公民館の窯、慣れてないガス窯、うまく焼けるかちょっぴり心配w
まぁ素焼きはどうにでもなるでしょうが、本当に心配なのは本焼きですねw
窯焼きまでガス窯のやり方を復習しないとw

あとガス窯の内部の空間が広いので、講座で作った作品がどれぐらいに収まるのか、さっぱり見当がつかない^^;
ぎゅうぎゅうに詰めるつもりなので足りないとは思ってるんですが、 もしかしたら溢れるんじゃ…とも思ってしまうんですよね…。
作品の形が様々ですからね…。

当初、講座の予定に入れてなかったのですが、窯詰め、窯焼き、窯出しを手伝ってくれるよう募集したところ、名乗りを上げてくれた生徒さんがいたので嬉しかった^^
普通なら初心者にはやらせない窯詰めとか窯焼きの作業とかですが、貴重な機会ですから是非体験して欲しかったので^^

あと残念な事はまだ1度も顔を出されてない方が今回もお休みされました。
次回は釉薬掛けして窯焼きに入ってしまうので、今回来られないと作品が手元にない状態になりかねなかったので、どうしても来て欲しかったんですけどね…残念です…
来られない理由があったんだと思いますし、その事をどうこう言うつもりはありません。
ただ、来られないぐらい忙しい人たちにこそ隠居窯が提供する陶芸経験をして欲しかったと思ってます。
このブログを見ていましたら、休んだ事は気にせず隠居窯に是非顔を出してくださいね。

2012年11月7日水曜日

歴史館deジャズに行ってきました

第23回折原文化展のお茶席で一服を終えて
ジャズを聴きに鉢形城歴史館へ
10月20日もやっていたようですね。

今日は天気が最高に良かったので車を鉢形城址三の曲輪の駐車場に停めて少し散歩がてら、てくてく歩いて向かいました。
14時からのステージの最中だったので、駐車場に降り立ったところにも演奏が響き渡っていました^^
エドヒガンの前を通って歴史館へ向かいました。

ギターの峰岸慶典さん、ベースの生沼邦夫さんの演奏です。

ポスターにも書いてある通り、この日は歴史館の無料開館日。
「人いるのかな~?」と思ってましたが、予想外にたくさんの人たちが聴きに来てました。
普段はいつも閑散としてますからね^^;

第1ステージが終わって第2ステージまでの間、歴史館を覗きました。
今回は「生と死 武士の美学」と題して、甲冑を中心とした展示がなされてました。
ただ残念なのは、甲冑などが展示してあるだけで、時代背景とか宗教観とか生死観とかを知らない人にとっては「どうしてそういう美学が生まれたのか?どの辺りが美学としてこだわったところなのか?」などはさっぱり解からなかったのではないかな?と思います。
ホント「武士を支えた甲冑職人の手仕事」 と題したほうが、その手仕事の素晴らしさにすんなり入り込めたのではないでしょうかね…。
保存状態の素晴らしい甲冑が展示されていただけに残念。
もうちょっと深く解説されていたら歴史に興味を持つ方、武士道に興味を持つ方が増えたんじゃないかな?と思いましたね。

そうこうしているうちに第3ステージも始まり…
途中からは10月20日に演奏されたサックスのsatoe.kさんがサプライズゲストで登場。
ぶっちゃけ、演奏にも慣れたせいかギターとベースだけじゃちょっと物足りなくなってきていたので、サックスが入ったことでジャズ感が一気に厚みをましましたね。

歴史館での演奏なので贅沢は言えませんが、個人的にはジャズ=飲食しながら…という感覚なのです。
向き会って真剣に聴くというより、BGM的な感じなんですよね…
軽食をしたくなりましたw

録音防止のためか演奏の区切り毎にちょこちょこ拍手をするので、それがちょっと演奏に対して耳障りだったけれど、素晴らしい演奏に大満足でした。
逆に、大満足なだけにこの閉ざされた空間で演奏しているのが勿体無くも感じるくらい。
よりい夕やけマルシェでも演奏してほしいですね。

「歴史館 de Jazz」短い時間でしたが皆さんステキな時間を過ごしたのではないかな。

--

歴史館 de Jazz

開催日時:2012年10月20日(土)、2012年11月3日(土)
開催場所:埼玉県大里郡寄居町鉢形2496-2 鉢形城歴史館
電話番号:048-586-0315
主催:鉢形城歴史館

2012年11月5日月曜日

第23回 折原文化展に参加しました

こんにちわ^^
文化の日、最高の天気に恵まれましたね^^

今年もやってきた折原文化展。
隠居窯も生徒さんの作品と共に出展しました。

入ってすぐ左手の教室には短歌、工芸の展示。

そして俳句。

体育館入り口までは菊の花。

体育館を入ると大きな乙姫ちゃんとちびまるこちゃん一家が^^
ゆうが立原、逍遥の郷、あきやま苑、よりいほうむのみなさんの作品ですね。

よりいほうむ作品。

ゆうが立原、ゆずの木保育園、物部教室のみなさんの作品。
奥に書道、切り絵、水墨画の作品。

写真の部。

写真の部。寄居の、折原の、ほのぼのした写真に笑みがこぼれました^^

絵画の部。正面から撮りたかったのですが、反射がきつくて断念><

絵画の部。力作が並びます。

書道の部。レベル高いです。個人的には掠れる筆運びが好きですw

華道の部。話を聞いたらお花を用意するのが大変なんだそうです。

華道の部。そうなると、今の季節に用意できる花で生けるという事は大変な想像力が必要ですね…。
完成したのを展示するというより、展示会直前に仕上げなくちゃいけませんしね…。
すごい事です。

折原小学校の生徒作品。
発明作品、アイディア作品なんかもあり楽しかった^^

化石~

色彩豊富な虫さんが◎
大人には描けない画ですね…
焼き物やっている私は見習わないと^^;

盆栽の部。
大き過ぎて重過ぎて会場まで持ってくるのを断念する盆栽もあったとか…

陶芸、手芸(桑の実会)、まゆ工芸。
手前の陶芸作品は折原公民館活動の皆さんです。

手芸の部

手芸の部
男用の服は…無いのかな…w

隠居窯の作品と生徒さん作品。
直前の告知につき、参加する生徒さんが限られてしまいました…。
来年こそは11月ぐらいを目標に力作をお願いしたいですね^^

滝沢さん作品。

飯野さん作品。

伊藤さん作品。
滝沢さん、飯野さん、伊藤さんは土練り、ロクロ、絵付け、釉薬掛けをやって頂きました。
実際に使う時に「何を盛り付けようか?」「作品をどう仕上げるか」と、 主婦としての想像力を膨らまし、悩みながらも絵付けや釉薬の色決め、 ちょっと難しい釉薬掛けにも積極的に挑戦していました。
他の陶芸部門の主婦の方にも好評でした。私も嬉しかったです^^

上原さん作品。
土練り、ロクロ、高台削り、釉薬掛けを自らやっていただきました。
初めての作品なので、全ての工程、作業が難しかったと思いますが、途中で一つも失敗せずに最後まで作り上げました。
(写真では分かりづらいですが)織部の流れ具合とかイイ感じです^^

宮田さん作品。
土練りをし、ロクロを廻して成形し、高台を削り、釉薬掛けも自らやって頂きました。
何度目かの作品ということもあって、バランスよくできています。
釉薬掛けも慣れたようで釉薬の発色がキレイに均質に出てますね^^
(これまた写真では分かりづらいですが)ルリ釉なんか特に「これぞルリ色!」って感じです。

隠居さん作品w
今回作った釉薬の色合いがかなり好評でした^^
正直、不安なところもあったので素直に嬉しかったです^^
このマット質の釉薬「扱いにくい」と一昔前は不評だったんですよね…。

好評過ぎて他の陶芸部門の人に「釉薬はどうやって作ったの?」と聞かれちゃいましたが、正直なところ陶芸教室を経営し陶芸の知識や技術を商売にしている私からしたら、年に1度、この時しか会わない生徒さんでも何でもない人に立ち話で聞かれても非常に答えにくかったのですが…私も人が良過ぎですねw…いろいろ答えてしまいました…。
でもわざと解かりにくく説明した箇所もありますw
だって半年近く手間隙を掛けて作った釉薬の答えだけ聞かれても…ねぇ…^^;

昔から思いますが、知識や技術って形の無いモノですから商売にするって難しいですね…
まぁ、同じ折原に居ながら今でも敬遠されがちなのに、更に声の掛けづらい人間になってしまったら、それはそれで悲しいですけどねw

最後に茶道のお茶席を^^
去年と違って琴の生演奏が聴けました。
琴の音の横でいただくお茶は、体育館の中とは言えやっぱり良いですね^^b

ちょうど前の茶席の終わりの時に座ったので、その最後のお手前を見せていただきました。
ちょっと手違いがあって笑っていましたが…w
堅苦しくないほうが良いので個人的には全然OKなんですけどね、先生の目の前じゃそうもいきませんかねw

傘があるとグッと茶席の風情が出ますね^^竹の演出も◎
短冊に書かれているのは「楓葉径霜水」かな…
古文書講座で勉強した知識も忘れかけてるな…^^;

今回はこの女性の方に点てていただきました。
なんと!まだ高校生だとか…。
茶道の先生ともお話しましたが、今、日本の文化を海外の方が熱心になっていて、日本人が海外の文化に熱心になっている、逆転している本当に悲しい現実がありますね…。
こういった若い人が日本文化ときちんと向き合うって嬉しいですね。
白洲正子の言葉を借りれば、これこそ本当の”国際的”な事ですね。

最近、茶道にも、抹茶茶碗の制作にもフツフツと興味が湧いています。
でも基本が何にも解かっていないので、茶筅でうまくお茶を点てれずに悩んでいた事もあったので、嫌な思いをさせちゃったかもしれませんが、じっくりお手前を見させていただきました^^;

本当に美味しかったです^^
ホント、お茶席はいいですね^^
寄居でお茶席が楽しめる機会って結構多いんですよ。
みなさんも畏まらず気軽にお茶を堪能しに出かけてくださいね^^

今回は全体的に出品数が少なかったですが、23年目ともなりレベルが高くなっている事は間違いないですね。
私は仕事の関係上どうしても家に工房に引きこもる事が多いですし、更に折原の新参者ですから私だけなのかもしれませんが、芸術的なこと、文化的なこと、なかなかゆっくり話す機会が無いのが寂しくもありますね。
それでも折原地区の皆さんは気持ち良く話してくれるので嬉しいですね。
(頭の中では「こいつ誰なんだろうなぁ~?」て思われてることでしょうw)
今年も参加できて嬉しかったです。
陶芸の部をまとめてくださった横田さん、本当にありがとうございました。

この後は歴史館でジャズを聴きに行きました。

--

第23回 折原文化展
開催日時:2012年11月3日〜2012年11月4日
開催場所:埼玉県大里郡寄居町立原385 折原小学校体育館
電話番号:048-581-0328
主催:折原文化交流会