2012年11月21日水曜日

物語になる陶芸教室の素焼き

こんにちわ。

今日は公民館講座「物語になる陶芸教室」の素焼きの窯焼きです。
実は今まさに窯を焼いている最中なんです。
時間を持て余してるので作品作りの合間にブログの文章を書いています。

昨日は生徒さんに集まっていただいて窯詰めをしてもらいました。
正直なところ、初心者の方に窯詰め、窯焼きまで指導するなんて公民館の陶芸講座の中で全国を見渡しても、この「物語になる陶芸教室」だけでしょうね^^;

やはり指導、作業に夢中で写真を撮るのをまたまた忘れてしました^^;
ってことで、火入れ直前の写真です。
見る人が見れば解ってしまうのですが、そうです、かなり勿体ない窯詰めです。
というのも講座の回数が少なかったために作品が足りなかったのです…
私の作った大物の作品も持ってきたのですが、それでも足りなかったですね…
このガス窯は予想以上に大きいですね…

慣れないガス窯の窯焼きです。
正直、不安なところもありますが、今日はまだ素焼きの窯焼きなので「どうにでもなるかなぁ」という感じで気楽に考えてますw

ガス窯は火入れがいつもあーだ、こーだと手間取るんですが、やっぱり今回も手間取りました^^;
ガス圧の調節、空気の調節、点けても消えたり…
ガス窯の悩ましいところは調節してもすぐに反映しないってところですかね。
しばらく様子見ないといけない、その時間を待てずついついもう一度調整してしまう…で、悪循環w
これにはまるとガス窯嫌いになる人多いかもしれませんね^^;

今はもう安定していて250℃になろうかというところです。
これから教科書通り1時間100℃程度の上昇に抑えて、夕方過ぎには終わる予定です。

しかし、この陶芸窯のための書類、しかも先人たちが書いてくれた手書きの手順書には400℃までは扉を少し開けておけという記載があって、今までそんな温度まで開けていたことがないので、少々疑問に思ってしまいました。
200℃前後で器に含まれている湿気が蒸発してしまうはずですし、窯に含まれている湿気抜きにも十分過ぎるぐらい時間を掛けてますし、なので400℃はちょっといき過ぎじゃないかなぁ…と思うのです。
もっとも電気窯ではないので電熱線を傷めることはないので200℃でも400℃でも変わらない気がするんですが、400℃だと扉付近の外気に近いところでは温度差が激しい気がしてちょっと怖いですよねw

さて、もう18時を過ぎましたがやっと700℃です。
今回は、生徒さんが初めての方が多かったということもあり厚めの作品もいくつかあるので、温度上昇を急がず無理をしないことにしました。
でも1時間90℃ぐらいのペースですので順調といえば順調ですね。

しかし、ガス圧をほとんど上げていないのでこれは低燃費焼成になってるのか、それとも時間ばかり過ぎていく燃費の悪い焼成になっているのか、今はまだいまいち判断つかないですねw
終了時に、どれぐらいのガスを使用したのか記録をつけなくちゃいけないので、それで判断ですかね…

公民館の方が時間が掛かり過ぎているという事で心配で見に来てくれましたw
でも陶芸の窯焼きってこういうものですよ~と言っておきました。
今、19時で750℃なのでもう1時間ぐらいって感じですね。
ねらしもしたいですしね。
でも気持ちガス圧のバルブをちょっと開けてみました。

で、無事に800℃になりました。
素焼きの焼く温度はあいまいでも大丈夫なので、もう終わっても平気なんですが念のため少しねらして終わりました。

時刻経過温度計
(℃)
ガス圧
(kg/cm2)
備考
9:300:00200.02バーナー2つ点火
10:000:30650.02
11:001:301450.02
11:302:001600.02
12:002:302000.02
12:303:002400.02
13:003:302800.02扉閉める
13:304:003000.02
14:004:303400.02バーナー残り2つ点火
14:305:003800.02
14:505:204000.02ドラフト上段中央開ける
15:105:404700.02
15:556:255100.02ドラフト上段左右開ける
16:206:505700.02
16:457:156000.02
17:157:456350.03
17:458:156800.03
18:008:306950.03
18:258:557200.03
18:389:087320.03
18:509:207430.03
19:039:337500.03
19:209:507640.03
19:259:557700.05ドラフト下段中央開ける
19:3510:058000.02ガス圧を下げる
19:4510:158080.02ダンパー半分閉め、ドラフト全開
20:0010:307860.02終了

焼成グラフ

なお、使用したガスは2.33m3でした。
全体的にやっぱり慎重に焼きすぎ?w
でも自分の作品ではないですから、全てにおいて慎重すぎるぐらいでちょうどいいですかね。

次は釉薬掛けです。

2012年11月12日月曜日

第3回 物語になる陶芸教室

こんにちわ^^
先日、寄居町中央公民館講座「物語になる陶芸教室」の3回目が無事に開催されました。
まぁ、今回も指導に集中し過ぎて写真撮るの忘れましたw

今回は最後の作陶時間です。
3回目という事もあって、皆さんそれなりに手馴れた手つきになってきましたね。

2週間後に焼く素焼きの窯には大量の作品が入ってしまうので、時間の余裕がある方には植木鉢を作ってもらうよう声を掛けました。
植木鉢ですから大きく作られた方が多かったですが、乾燥で割れないか、ちょっと心配です^^;
やはり公民館の工芸室は、どこまで行っても工芸室であって、隠居窯の工房のような陶芸向きの空間ではありませんからね…
これから工芸室のエアコンが冷房から暖房に切り替わり、毎日ガンガン稼動したらやっぱり乾燥割れが脳裏を過ぎりますね。
私が公民館に毎日のように通って作品の状態を調整すれば大丈夫でしょうが、それをやるにはさすがに厳しいので、その辺りは割り切ってもらうしかないですね…。
暖房エアコンが朝から晩まで稼動するというつもりで、ある程度はガードしてきましたが、どうなる事やら…^^;

公民館の陶芸窯は、窯があるだけで道具がほとんどない環境でしたので、公民館に掛けあって予算を取ってもらい、中古棚板とL支柱とサイコロを購入していただきました。
今まで公民館で活動されている陶芸サークル毎が棚板、支柱、サイコロを購入し、運営されているとの事でした。
これからは公民館の棚板、支柱、サイコロを利用するのでしょうから、みんなで大事に利用して欲しいと思いますね。
公民館の持ち物だと思うと扱いがぞんざいになりそうで心配ですし、必ずしも知識のある人ばかりが扱うわけじゃないと思うので、そうゆう方にはしっかり指導してもらって、棚板を悪くしない扱いを心掛けて欲しいなぁと思います。
と言っても、人間のする事ですから”絶対”はないので、棚板や支柱を汚す人もいるでしょうから、メンテナンスをどうするかですね…。
いくら中古が安いからとその都度購入するわけには行きませんからね…。
(今回もサイズの合う棚板は数が少なく、無事購入できた事自体奇跡に近いw)

もう1週間もすれば素焼きの窯焼きです。
言い訳を用意するわけじゃありませんが、癖の分からない公民館の窯、慣れてないガス窯、うまく焼けるかちょっぴり心配w
まぁ素焼きはどうにでもなるでしょうが、本当に心配なのは本焼きですねw
窯焼きまでガス窯のやり方を復習しないとw

あとガス窯の内部の空間が広いので、講座で作った作品がどれぐらいに収まるのか、さっぱり見当がつかない^^;
ぎゅうぎゅうに詰めるつもりなので足りないとは思ってるんですが、 もしかしたら溢れるんじゃ…とも思ってしまうんですよね…。
作品の形が様々ですからね…。

当初、講座の予定に入れてなかったのですが、窯詰め、窯焼き、窯出しを手伝ってくれるよう募集したところ、名乗りを上げてくれた生徒さんがいたので嬉しかった^^
普通なら初心者にはやらせない窯詰めとか窯焼きの作業とかですが、貴重な機会ですから是非体験して欲しかったので^^

あと残念な事はまだ1度も顔を出されてない方が今回もお休みされました。
次回は釉薬掛けして窯焼きに入ってしまうので、今回来られないと作品が手元にない状態になりかねなかったので、どうしても来て欲しかったんですけどね…残念です…
来られない理由があったんだと思いますし、その事をどうこう言うつもりはありません。
ただ、来られないぐらい忙しい人たちにこそ隠居窯が提供する陶芸経験をして欲しかったと思ってます。
このブログを見ていましたら、休んだ事は気にせず隠居窯に是非顔を出してくださいね。

2012年11月7日水曜日

歴史館deジャズに行ってきました

第23回折原文化展のお茶席で一服を終えて
ジャズを聴きに鉢形城歴史館へ
10月20日もやっていたようですね。

今日は天気が最高に良かったので車を鉢形城址三の曲輪の駐車場に停めて少し散歩がてら、てくてく歩いて向かいました。
14時からのステージの最中だったので、駐車場に降り立ったところにも演奏が響き渡っていました^^
エドヒガンの前を通って歴史館へ向かいました。

ギターの峰岸慶典さん、ベースの生沼邦夫さんの演奏です。

ポスターにも書いてある通り、この日は歴史館の無料開館日。
「人いるのかな~?」と思ってましたが、予想外にたくさんの人たちが聴きに来てました。
普段はいつも閑散としてますからね^^;

第1ステージが終わって第2ステージまでの間、歴史館を覗きました。
今回は「生と死 武士の美学」と題して、甲冑を中心とした展示がなされてました。
ただ残念なのは、甲冑などが展示してあるだけで、時代背景とか宗教観とか生死観とかを知らない人にとっては「どうしてそういう美学が生まれたのか?どの辺りが美学としてこだわったところなのか?」などはさっぱり解からなかったのではないかな?と思います。
ホント「武士を支えた甲冑職人の手仕事」 と題したほうが、その手仕事の素晴らしさにすんなり入り込めたのではないでしょうかね…。
保存状態の素晴らしい甲冑が展示されていただけに残念。
もうちょっと深く解説されていたら歴史に興味を持つ方、武士道に興味を持つ方が増えたんじゃないかな?と思いましたね。

そうこうしているうちに第3ステージも始まり…
途中からは10月20日に演奏されたサックスのsatoe.kさんがサプライズゲストで登場。
ぶっちゃけ、演奏にも慣れたせいかギターとベースだけじゃちょっと物足りなくなってきていたので、サックスが入ったことでジャズ感が一気に厚みをましましたね。

歴史館での演奏なので贅沢は言えませんが、個人的にはジャズ=飲食しながら…という感覚なのです。
向き会って真剣に聴くというより、BGM的な感じなんですよね…
軽食をしたくなりましたw

録音防止のためか演奏の区切り毎にちょこちょこ拍手をするので、それがちょっと演奏に対して耳障りだったけれど、素晴らしい演奏に大満足でした。
逆に、大満足なだけにこの閉ざされた空間で演奏しているのが勿体無くも感じるくらい。
よりい夕やけマルシェでも演奏してほしいですね。

「歴史館 de Jazz」短い時間でしたが皆さんステキな時間を過ごしたのではないかな。

--

歴史館 de Jazz

開催日時:2012年10月20日(土)、2012年11月3日(土)
開催場所:埼玉県大里郡寄居町鉢形2496-2 鉢形城歴史館
電話番号:048-586-0315
主催:鉢形城歴史館

2012年11月5日月曜日

第23回 折原文化展に参加しました

こんにちわ^^
文化の日、最高の天気に恵まれましたね^^

今年もやってきた折原文化展。
隠居窯も生徒さんの作品と共に出展しました。

入ってすぐ左手の教室には短歌、工芸の展示。

そして俳句。

体育館入り口までは菊の花。

体育館を入ると大きな乙姫ちゃんとちびまるこちゃん一家が^^
ゆうが立原、逍遥の郷、あきやま苑、よりいほうむのみなさんの作品ですね。

よりいほうむ作品。

ゆうが立原、ゆずの木保育園、物部教室のみなさんの作品。
奥に書道、切り絵、水墨画の作品。

写真の部。

写真の部。寄居の、折原の、ほのぼのした写真に笑みがこぼれました^^

絵画の部。正面から撮りたかったのですが、反射がきつくて断念><

絵画の部。力作が並びます。

書道の部。レベル高いです。個人的には掠れる筆運びが好きですw

華道の部。話を聞いたらお花を用意するのが大変なんだそうです。

華道の部。そうなると、今の季節に用意できる花で生けるという事は大変な想像力が必要ですね…。
完成したのを展示するというより、展示会直前に仕上げなくちゃいけませんしね…。
すごい事です。

折原小学校の生徒作品。
発明作品、アイディア作品なんかもあり楽しかった^^

化石~

色彩豊富な虫さんが◎
大人には描けない画ですね…
焼き物やっている私は見習わないと^^;

盆栽の部。
大き過ぎて重過ぎて会場まで持ってくるのを断念する盆栽もあったとか…

陶芸、手芸(桑の実会)、まゆ工芸。
手前の陶芸作品は折原公民館活動の皆さんです。

手芸の部

手芸の部
男用の服は…無いのかな…w

隠居窯の作品と生徒さん作品。
直前の告知につき、参加する生徒さんが限られてしまいました…。
来年こそは11月ぐらいを目標に力作をお願いしたいですね^^

滝沢さん作品。

飯野さん作品。

伊藤さん作品。
滝沢さん、飯野さん、伊藤さんは土練り、ロクロ、絵付け、釉薬掛けをやって頂きました。
実際に使う時に「何を盛り付けようか?」「作品をどう仕上げるか」と、 主婦としての想像力を膨らまし、悩みながらも絵付けや釉薬の色決め、 ちょっと難しい釉薬掛けにも積極的に挑戦していました。
他の陶芸部門の主婦の方にも好評でした。私も嬉しかったです^^

上原さん作品。
土練り、ロクロ、高台削り、釉薬掛けを自らやっていただきました。
初めての作品なので、全ての工程、作業が難しかったと思いますが、途中で一つも失敗せずに最後まで作り上げました。
(写真では分かりづらいですが)織部の流れ具合とかイイ感じです^^

宮田さん作品。
土練りをし、ロクロを廻して成形し、高台を削り、釉薬掛けも自らやって頂きました。
何度目かの作品ということもあって、バランスよくできています。
釉薬掛けも慣れたようで釉薬の発色がキレイに均質に出てますね^^
(これまた写真では分かりづらいですが)ルリ釉なんか特に「これぞルリ色!」って感じです。

隠居さん作品w
今回作った釉薬の色合いがかなり好評でした^^
正直、不安なところもあったので素直に嬉しかったです^^
このマット質の釉薬「扱いにくい」と一昔前は不評だったんですよね…。

好評過ぎて他の陶芸部門の人に「釉薬はどうやって作ったの?」と聞かれちゃいましたが、正直なところ陶芸教室を経営し陶芸の知識や技術を商売にしている私からしたら、年に1度、この時しか会わない生徒さんでも何でもない人に立ち話で聞かれても非常に答えにくかったのですが…私も人が良過ぎですねw…いろいろ答えてしまいました…。
でもわざと解かりにくく説明した箇所もありますw
だって半年近く手間隙を掛けて作った釉薬の答えだけ聞かれても…ねぇ…^^;

昔から思いますが、知識や技術って形の無いモノですから商売にするって難しいですね…
まぁ、同じ折原に居ながら今でも敬遠されがちなのに、更に声の掛けづらい人間になってしまったら、それはそれで悲しいですけどねw

最後に茶道のお茶席を^^
去年と違って琴の生演奏が聴けました。
琴の音の横でいただくお茶は、体育館の中とは言えやっぱり良いですね^^b

ちょうど前の茶席の終わりの時に座ったので、その最後のお手前を見せていただきました。
ちょっと手違いがあって笑っていましたが…w
堅苦しくないほうが良いので個人的には全然OKなんですけどね、先生の目の前じゃそうもいきませんかねw

傘があるとグッと茶席の風情が出ますね^^竹の演出も◎
短冊に書かれているのは「楓葉径霜水」かな…
古文書講座で勉強した知識も忘れかけてるな…^^;

今回はこの女性の方に点てていただきました。
なんと!まだ高校生だとか…。
茶道の先生ともお話しましたが、今、日本の文化を海外の方が熱心になっていて、日本人が海外の文化に熱心になっている、逆転している本当に悲しい現実がありますね…。
こういった若い人が日本文化ときちんと向き合うって嬉しいですね。
白洲正子の言葉を借りれば、これこそ本当の”国際的”な事ですね。

最近、茶道にも、抹茶茶碗の制作にもフツフツと興味が湧いています。
でも基本が何にも解かっていないので、茶筅でうまくお茶を点てれずに悩んでいた事もあったので、嫌な思いをさせちゃったかもしれませんが、じっくりお手前を見させていただきました^^;

本当に美味しかったです^^
ホント、お茶席はいいですね^^
寄居でお茶席が楽しめる機会って結構多いんですよ。
みなさんも畏まらず気軽にお茶を堪能しに出かけてくださいね^^

今回は全体的に出品数が少なかったですが、23年目ともなりレベルが高くなっている事は間違いないですね。
私は仕事の関係上どうしても家に工房に引きこもる事が多いですし、更に折原の新参者ですから私だけなのかもしれませんが、芸術的なこと、文化的なこと、なかなかゆっくり話す機会が無いのが寂しくもありますね。
それでも折原地区の皆さんは気持ち良く話してくれるので嬉しいですね。
(頭の中では「こいつ誰なんだろうなぁ~?」て思われてることでしょうw)
今年も参加できて嬉しかったです。
陶芸の部をまとめてくださった横田さん、本当にありがとうございました。

この後は歴史館でジャズを聴きに行きました。

--

第23回 折原文化展
開催日時:2012年11月3日〜2012年11月4日
開催場所:埼玉県大里郡寄居町立原385 折原小学校体育館
電話番号:048-581-0328
主催:折原文化交流会