2015年4月18日土曜日

大関ヶ原展・デミタスコスモス・日本陶芸展へ行ってきました

こんにちわ^^
久々に東京へ行ってきました。

寄居ではちょうど満開の桜でしたが東京では散り始めていていました。

三井記念美術館の「デミタス コスモス」が4月5日までなので
もっと早くに行きたかったんですが、
「大関ヶ原展」が3月28日から始まるし、
「日本陶芸展」は4月2日から始まるしで、
折角東京へ行くんだからいろいろまとめて行きたいと4月3日に。


まずは「大関ヶ原展」へ。
東京都江戸東京博物館は今回で2回目。

謎も多い関ヶ原の戦い、
いろいろ突っ込んだ内容なのかと期待してましたが
それなりに内容は濃かったものの教科書のような健全な内容でした…。
スペースも限りあるし無理だったのかもしれませんね。
個人的にはちょっと物足りない感じ…。
でも草書体で書かれてる書状全てに現代語訳が付いてて
どんな内容かも把握できるようになっていて嬉しかった。
この翻訳が無い展示は全く無くて意味が解らないですからね。
そして故郷山形の鶴岡にある致道博物館からの鎧展示もあって
すごく懐かしくもありちょっぴり嬉しくもあり…。
何年か前に見てるはずですがすっかり忘れてますw
この致道博物館からの酒井忠次の戦国鎧のお腹部分には
西洋的なポッケが付いてるんですが
これはいったい何のために付けたんでしょうかねw
調和してるような不自然のような…
じわじわとツボにはまってしまい笑いそうになりました^^;

それにしても子供が多かったな~。
官兵衛の影響でしょうかね…。
妖怪がブームらしいけど歴史好きが増えたのかな…。

でもこうやって改めて関ヶ原の戦いに思いを馳せると
やはり日本の歴史の大きな分岐点なんだな…と。

もし西軍の三成が勝っていたら…。
今、日本の首都は東京ですが、
やはり京都か大阪だったでしょうねぇ。
言葉も標準語でしゃべることが常ですが
京都弁や大阪弁が標準語として浸透してたかもw
って、さすがに飛躍しすぎかw
まぁとにかく東軍の家康が勝ったからこその東京です。

それが1600年9月15日の夜明けから昼頃までのわずか半日、
両軍合わせて約18万人ぐらいの人数の戦いで
決まってしまったという…。
日和見してた隊もあったわけで
実質はもっと少ない人数の戦いでした。
本当に「その時歴史が動いた!」って感じですよね。

カタログもかなり気になったけど
悩みに悩んで見送りました…。

あとなんか、スタンプラリーがあって
東京展、京都展、福岡展(前期・後期)を
すべて見ると素敵なプレゼントが貰えるらしいです…。
これ、全部行ける人いるんでしょうか…?
展示品、たいして変わらないですよね…?
企画する方も制覇しちゃう方もすごいです…。

両国を後にして…。



これまた数年振りのスタバへ…。
「しっかり淹れますか?あっさり淹れますか?」みたいに聞かれたんですが
「しっかりって何ですか?」って聞き返してしまいましたw
「しっかり…」って変じゃないですか?
真面目に淹れますか?手抜きして淹れますか?って意味で聞こえましたw
なので「しっかり淹れてくださいw」みたいに返しましたw
でも「マグカップにしますか?」と聞いてくれて本当に嬉しかった。
過去の経験からして何も聞かずに紙コップになることがほとんどだったので
だいぶ方針が変わったのかな…それとも店舗ごとに違うのかな。

頂き物のペットボトルがあるのに忘れてきちゃったので
やっと一息つけた感じ。

次は「デミタス コスモス」へ。




ツイッターで流れてきたこのフライヤーの画像群に惹かれて
「これは行こう!」と決めてました。
(画像はネットから拾ってきました)

三井記念美術館はいつも安定の空き具合で
好きな作品をじっくり観ることができるので嬉しい限り。

基本的に磁器は管轄外なんですが
焼き物の勉強という意味では
決して嫌いではないのです。

ただのコーヒーカップではなくデミタスカップ。
正確な定義があいまいらしいですが、
今回の展示は「小さなカップ」という意味での展示でした。

最初から質の高いカップの連続で
先はまだまだ長く、時間に余裕も左程無いというのに
四方から見れるのでじっくり観てしまいました。

実用度外視のカップもあり、
超絶な筆致の絵付けのカップもあり、
一つ二つ見ても解らないけど
これだけ集まると一つの世界があります。
本当に素晴らしかったです!
来て良かった!

カタログが売り切れで残念でしたが
最終日直前だったから仕方ない…。
探せば手に入りそうでしたが
見本カタログで中身を確認せずに
購入するのはちょっと冒険かな~と
ひとまず止めました。


次は「日本陶芸展」へ。

日頃から運動不足なので
日本橋を渡って大丸東京店まで歩きました。

日本陶芸展は何年振りでしょうか。
前に来た時は会場から出たところに
荒川豊蔵さんや加藤唐九郎さんの茶碗が売ってて、
もちろんとっても買えるような値段ではなく、
でもガラスケースで囲われてて心行くまで拝見できて…。
今回もこんな+αの楽しみを期待してたんですが
絵画が売られてるだけでした…残念。

本題の陶芸展です。


(こちらも画像はネットから拾ってきました)

大賞となった井上さんの「碧彩鉢」は本当に見事でした。
何度も何度も焼いたと書いてあったので
あぁ展示に出すぐらいの作品はそういう事するんだな~って思いました。
釉薬のグラデーションがきれいで映えますね。
器の円周を包む横に幾層にも混じり合う釉薬の色合いと
写真では判りづらいですが縦の禾目の釉調が素晴らしいです。
何度も焼いたと言ってるのですが、
焼くのが1回少なくても1回多くても
きっとこの完成度には至らなかったと思います。
全て計算ずくなのでしょうが、
ぎりぎりの仕上がりではないかなと感じました。

あと個人的にはTOTO賞の坂本さんの「白釉掛分茶器」が
素晴らしく良かったです。
健康的で技術力の高さも見受けられて
まさに民藝の精神そのものを感じました。
日本の国旗のように日の丸を思わせる潔いデザインの土瓶。
同じ釉薬を高台に施した茶碗。
土瓶の糠青磁の丸と、高めの高台の糠青磁のバランスが、
隣に置くことを前提とした見せ方のバランスが絶妙です。
そして丸みのある白い胴体に
大きく張り出した取っ手受けの丸みのデザイン、
更には乳首を連想させる蓋のつまみの施釉が
清らかで柔らか味があって優しい感じですね。
うん、一見女性的な作為の感じを受けますが、
やっぱりこれはエロじゃなくてエロスな意味での
男性的な作為を感じますね。

賛美ばかりじゃあれなので辛口も書きます。

会場は招待陶芸家の作品、
伝統部門、自由部門、遠くの陰の方に実用部門が見えます。
どれも大作なのは見てすぐ解るのですが(一部を除く)
この会場にあるのは入選作品だけで
応募された全作品が見れないわけです。
つまり闇に消えていった作品がいっぱいあります。

そんな状況も手伝って「なんでこれが入選作品なのか?」と
疑問に思ってしまう作品が結構ありました。
(審査員の方は大変な想いで審査したと思いますが)

特に自由部門では何が何だか意味が解らないような、
心が病んでるような人しか作れない作品じゃないと評価されない、みたいな…。
(審査員の方は大変な想いで審査したと思いますが)
う~ん、自由部門だからこれが普通なのかな?

次に実用部門。
ここにも陶芸家とは思えない入選した作品がちらほら…。
う~ん、入選から外れた85点の中にもっといい作品がありそうな…。

最後にカタログに目を通しました。
部門での総評が載ってましたが個々の批評は載ってない…。
展示の挨拶文に応募数が減ってるって書いてあったけど
これじゃ仕方ないんじゃないのかな、と思いました。

まぁ、こういう展覧会って
何年か前に世間を騒がせたニュースもあったけど
こんな感じなのかもしれませんねぇ。
カタログの掲載文を読んだ限りだと
審査員の方々が一所懸命審査をしたのが載ってましたので
その様子を、審査員の生の言葉を、
USTやニコ生で生放送して可視化すれば
入選から外れた方も納得いくんじゃないでしょうか。
決して安くない出品料を払ってるわけですしね。

そうそう忘れてはいけない、寄居に縁のあるあの方が入選されてました。
私はお会いしたことはないのですが
喜楽の女将さんとご親戚の小川洋一さん。
作品的には喜楽さんで個展をされた時に
奥の館の入り口にデンッと置いてあった扁壷の花器の方が
ずっとずっと素晴らしいものに感じましたが…。
あれが出てればもしかしたら…なんて。
とにかくおめでとうございます。


ってことで、
今回の東京旅行は展示を3つ見て廻りました~。

出発が出遅れた割には
場所がそれぞれ近かったこと、
陶芸展の終了時間が2時間遅いこともあって
少し余裕のある一日でした。
猫たちも夜ご飯を待ってるはずなので
いつも寄るところは寄らずに帰りました。
東京へ出歩くのは良い意味での刺激が多くて
有意義な時間が過ごせますね。

また気になった展示には足を運びたいです。

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徳川家康没後400年記念 特別展「大関ヶ原
会期:2015年3月28日~5月17日
場所:東京都江戸東京博物館

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特別展「デミタス コスモス」~宝石のきらめき★カップ&ソーサー~
会期:2015年2月7日~4月5日
場所:三井記念美術館

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第23回 日本陶芸展
会期:2015年4月2日〜4月7日
場所:大丸東京店
伝統部門:応募299点、入賞・入選71点
自由造形部門:応募160点、入選・入賞38点
実用部門:応募112点、入賞・入選27点

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